僕はヤギ。

1年ほど前からナンパ師をしている我卍流ワンナイト愛好家だ。

最近は少し結果も出てきて、

9月は新規女性を8人抱いた。

記録自体は素直に嬉しい。

でも途中、二桁ゲットできる可能性がチラつき、

数追いに意識が向いてしまった。

10月は少し落ち着いて、

素敵な夜を楽しみたい。

そう思っていた矢先、

同じくナンパ師として活動する真清さんの記事を拝読した。

https://pua-masakiyo.hatenablog.com/entry/2019/09/09/231451

めちゃくちゃ高揚した。

こんなデートがしたい!俺もエモく女性を抱きたい!



そんな気持ちで満ち溢れていた夜。

いつものように地元の繁華街をやましい目つきで練り歩いていると、

鮮やかなブルーのスカートが目を引く、

とても可愛い女性とすれ違った。



ヤギ「スカートめっちゃ良い色ですね、お姉さんぽい!」

女性「そうですか?ディスられてます?笑」

ヤギ「褒めてますから素直に受け取って?笑」



そのまま並んで話しながら、

コンビニ前で立ち止める。

聞くと合コンの最中。

良い男性がいなく、退屈で少し抜け出してきたらしい。



ヤギ「こういう出会いドラマっぽくてテンション上がるわ!このまま15分だけ飲み行こうよ」

女性「さすがに友だちに悪いんで・・・また別の機会に」

ヤギ「明日は休み?」

女性「はい」

ヤギ「じゃあ2人で1:1の合コンしよう」

女性「急ですね、それ合コン?笑」

ヤギ「ご趣味は?から始めるからちゃんと考えといてな」

女性「お見合いっぽいですね、わかりました笑」



LINE交換。



そのまま女性を合コン会場まで送り届ける。

会場着くまでに仕事や年齢の話で盛り上がる。

20代中盤、医療関係のハイスペック女子のようだ。

(※医療関係の子→略してイカ子と命名)



会場前に行くと、

イカ子を心配した女友達が、

探しに店から出てきたところだった。



女友達「どこ行ってたの?」

イカ子「ごめんごめん。じゃあまた!」

ヤギ「うん、楽しんで^^」

女友達「・・・」





翌日、昼過ぎ。

イカ子から昨晩飲み過ぎたため、

家でゆっくりしたいから日を改めたいと連絡が来た。

この活動をしていると良くある話だ。

理由が本当に体調不良なのか、

それとも僕と会う気がなくなったのか、

それだけ確認したかった。

家で休んでいるなら電話に出られるはず。

LINEを返す。

IMG_1697
どうやら本当に体調が悪かっただけのようだ。

経験上、脈無しサインかと思ってたから、

具合悪い時に無理させたなと反省。

長くならないようにだけ気を付けながら電話をかける。



ヤギ「やあ、昨日ぶり」

イカ子「こんばんは。昨日別れた後、友だちにヤギさんのこと色々聞かれました」

ヤギ「なんて?」

イカ子「ぜったい怪しいからやめときなって笑」



あんのブ〇・・・

人の恋路邪魔する〇スは有罪になる法律できねえかな・・・

B国党(ブ〇から国民を守る党)でも立ち上げるか・・・



でもこの件のおかげで、

会話がスムーズにスタートした。

イカ子自身も、気にしていない様子だった。



15分ほどの電話で、料理・お酒の好き嫌いを聞く。

お店決まったら連絡するねと伝え、手短に電話を終えた。



それから1日に1~2往復のラリーでLINEし、

決まったお店を伝える。

少し意地悪、イカ子の嫌いなものを食べに行こうと。

するとこんな返信が。



かわいい。

え、本当かわいい。

この返しを見て、この子とエモいデートがしたいと思った。



仕事の昼休みも使って、

どんなサプライズを企てようか、エモいデート記事を漁った。

ふと絶賛放送中のバチ〇ラーjapanを思い出した。

※バ〇ェラーjapanとは(ざっくり説明)
1人のバチ〇ラー(ハイスペックイケメン独身男性)を巡り、
女性20名がアプローチする恋愛サバイバル番組。
バ〇ェラーが良いなと思った女性には、
デート終了時ローズをプレゼントし、その女性は次のステージに進むことができる。
最後までローズを貰い続けた女性がバチェ〇ーと結ばれる、と言った企画。



これだ。

ただローズを上げるだけじゃ面白くない。

デートにバ〇ェラールールを取り入れよう。



デート当日。

仕事が終わり、僕はそわそわしていた。

人生で初めて、1人花屋に向かう。

花屋の駐車場に車を止め、

もう一度思い直す。

「いきなり花なんて持って行くとか気持ち悪くないか?」

「これ非モテコミットじゃね?やめた方良くね?」

「つーか花屋入るのがすでにハードルたけえわw吐きそうw」



何度もやめる言い訳を考えたけど、

Twitterで宣言した手前、後には引けない。

パブリックコミット。

過去の軽はずみな自分は、

いつも背中を強く押し出してくれる。





意を決してローズを購入。

1本240円。

もうちょっとするのかと思ってた。

いつもは繁華街にバスで向かうけど、

この日は準備があるため車。



デート中の口臭対策で、

事前に飯食って、そのままトイレで歯磨き。

待ち合わせの20分前から近くの駐車場で待機。



駐車場近くのコンビニを待ち合わせ場所にし、

ヤギは社内でイカ子の到着を待った。



心臓の音が聞こえそうなくらいドキドキしていた。

早く来い。

いやむしろ来なくてもいい。

そのままドタキャンされたってツイートして帰りたい。

らしくない事して、らしくないほど追い込まれていた。



ブー

イカ子から着いたとのLINEだ。

車から降り、少し遠目で待ち合わせ場所を覗く。

イカ子がコンビニに入ったのを確認。

小雨のため、ローズと傘を持ち店内に突入。



イカ子の背後に回り、

ストナン師としてはあるまじき後ろから声かけ。



ヤギ「やあ」

イカ子「あーお疲れ様です」



かわい。あーかわい。天使イカエル。



ヤギ「今日さ、バチ〇ラーごっこしよ」

イカ子「バ〇ェラー?」



あっこれ知らねえパターンだ/(^o^)\

企画の説明からか。

イカ子の目線にはヤギの上半身しか映らない距離をキープ。

ローズは足の後ろに回しているから、全く気付いていない。



その時の音声がこちら。
【音声ファイル】



ローズをじゃーんってした時のイカ子の顔。

もうその表情見れただけで買ってきて良かったって思えた。

期待以上に良いリアクションをしてくれて、

お互いハイテンションでお店に向かう。



店前の階段。

ヤギ「バチ〇ラーはこうすんのよ」

紳士っぽく手を差し出す。

そっと手を握ってくるイカ子。

なんじゃこれ。

デート初っ端からこんな自然に手繋げるルーティーンあります?

あまりの手応えに思わず笑みがこぼれそうになるところを

ぎぎぎと必死に堪える。



オシャレで雰囲気の良い大人びた居酒屋に入る。

ビールで乾杯。

美味しいお刺身に2人で微笑み合う。

サプライズのおかげか、

イカ子からお見合いかってくらい、

お堅い質問がいくつも飛んでくる。

ヤギのことをちゃんと知ろうとしてくれいる。

ただかわいい上にハイスぺなイカ子に、

彼氏候補として見極められているようで、

ヤギはいつもより随分慎重に答えていった。

イカ子はちゃんと聞いてくれて、

また自分のこれまでの話もしてくれた。




少し真面目な空気が続いたから、

今度はこちらから恋愛トークを振り返す。



直近の元カレは職場恋愛。

数か月前まで半同棲していた。



ヤギ「なんで別れちゃったの?」

イカ子「うーん・・・言葉にするのは難しいな」

ヤギ「複雑な乙女心ってやつね」

イカ子「ですねえ。もう少し仲良くなったら教えます^^」

ヤギ「出たその一生教える気ないやつ笑」

イカ子「バレました?笑」



まだまだ恋愛トークは続く。



浮気はしたことない。

今はそこまで彼氏が欲しいと思っていない。

次は結婚できるような真面目な男性と付き合いたい。

チャラい人は無理。



うむ、中々堅そうだね。



ヤギ「チャラい人は無理ってもしや俺アウト?笑」

イカ子「ですねー笑」

ヤギ「おい笑」

イカ子「安心できる人じゃないと」

ヤギ「そりゃそうだよな」

イカ子「いつもこうやって声かけてるんですか?」

ヤギ「俺も最近別れてフリーだからね。誰にも迷惑かからない時は思いっきり遊ぶ派。」

イカ子「なるほど」



いつも通りの軽めなチャラ開示。

そういつも通り。

最近はここからセックスハードルを下げるトークに繋げて、

全く抵抗されることなく抱けていた。

ヤギ鉄板のトークルート。

でもこの時、イカ子の少し曇った表情を見逃してはいけなかった。



その小さな違和感をスルーし、

ヤギのセックスに対する考え方を聞いてもらう。



イカ子「そういう考え方もあるんですね。でも納得しちゃいました」

ヤギ「考えは人それぞれだけど、俺はそんな感じ」

イカ子「勉強になります笑」



いつも通りの反応を貰い、勝利を確信する。

飲み始めて1時間半。

普段ならここでホテルへお誘いするところだが、

この日は次に行くBarで美味しいビールを飲もうと約束していた。

大丈夫。

今日の俺ならここから盛り下がるどころかもっと盛り上げられる。



バチェ〇ーらしくここは奢ると言ったが、

意地でも半分出そうとしてくるから、次の店で頼むとなだめ退店。



行きつけのビアBarへ。

イカ子「えええ美味し~い!!これ流通してますか?」

ヤギ「流通ww」

マスター「海外の輸入代行で買えるけど、家で飲むには高いビールだよw」

イカ子「また飲みたい!飲みたくなったら来なきゃだ」

いつも最高のビールで援護してくれるマスターに猛烈感謝。



お互い少し酔いも回ってきて、

好きなタイプの話や、

ライトな下ネタでガンガン盛り上がる。



ヤギ「イカ子はSかMか分かり辛いな」

イカ子「あーでも確かに自分でも良く分かってないかも」

ヤギ「ちょっとテストしてあげる」



10秒で終わるSM診断。



ヤギ「なるほどね~^^」

イカ子「え、教えてくれないの?!」

ヤギ「もう少し仲良くなったらな^^」

イカ子「もーーーーww」



コテン



肩に頭を載せてくるイカ子。

口元が緩むヤギ。

間違いなく盛り上がりは最高潮。

ここで一気に畳みかける。



ヤギ「これ飲み終わったら帰ろうか」

イカ子「あっ、はい」



有無を言わさず、お会計。

店を出る。



イカ子も車で来ていたため、

駐車場まで送るよと手を取り歩き出す。



駐車場に着くまでに辺りを隈なく見渡す。

ローズを渡すため、

小綺麗で人気がない場所を探していた。



ポツンと街灯が一つだけある路地裏まで手を引く。

向かい合って。



ヤギ「今日はすごく楽しかった。話してみてイカ子の素敵な所いっぱい知れたし、声かけて本当に良かったと思ってる」

イカ子「私もすっごく楽しかった。」

ヤギ「○○ ○○さん」

番組に沿って、フルネームで呼ぶ。

イカ子「はい」

ヤギ「ローズを受け取ってもらえますか。」

イカ子「ありがとう~・・・・・嬉しい・・・・・持って帰っていいですか?」

ヤギ「使いまわす予定ないからww貰ってください^^」

イカ子「お花をプレゼントしようって思ってくださったことが本当に嬉しいです。」



イカ子の肩を掴む。

キス。

いきなり深いやつ。

めちゃくちゃ吸ってくる。

むちゃくちゃに吸い返す。



ヤギ「このままここで解散してもいい。でも俺はもう少しイカ子といたい。」

イカ子「それってもう1軒飲もうって意味ですか?」

ヤギ「違う。イカ子を抱きたい。」

イカ子「・・・・・・」

ヤギ「無理はしないで。嫌な気持ちで帰ってほしくないから」

イカ子「明日・・・遠出する予定で5時起きなんです・・・それまでで良ければ」



手を引く。

タクシービタ止め。

週末の奇跡。

1室だけ空いてる。



ヤギ「シャワー浴びる派?」

イカ子「浴びる派ですか?」

ヤギ「一緒に浴びる派^^」

イカ子「じゃあ浴びない派 笑」



準即。



行為後、ピロートークで違和感を感じる。

甘い雰囲気じゃない。

セックストリガーの手応えがない。

確かめたい。



ヤギ「ねえ、もう会う気ないでしょ?」

イカ子「そうですねえ笑」



心臓がギュッってした。



どこだ?



ヤギ「マジか笑。俺のどこが悪かった?」

イカ子「むしろ悪いところないです笑。顔もかっこいいし、じゃなきゃこんなとこまで来ませんよ笑」



察した。

チャラ開示だ。

これだけ。

たったこれだけ。

トーク全体の1%にも満たないこの部分だけで。

僕は一夜限りと見切られた。



ヤギ「なるほどね勉強なったわ。」

イカ子「?」

ヤギ「やっぱ素直に遊んでるって言っちゃダメだな。」

イカ子「ふふっそうですよ?」

ヤギ「自己ブランディングしなきゃ、だな」

イカ子「はい笑 次の子にはそうしてあげてください笑」



時間はまだ深夜1時。

5時まで寝ていくはずだったイカ子が帰り支度を始めた。



ヤギ「え、帰るの?」

イカ子「はい、やっぱり家で寝たくて」

ヤギ「帰したくない」



押し倒す。

下着をずらし、半ば無理やりねじ込んだ。



再度抱きながら、自分に驚いていた。

いつもは一度抱いた女性にここまで執着しない。

なぜ?





ああ、そうか。

イカ子が心から俺に振り向かなかったからだ。

魅了できないまま抱いているからだ。

この感覚あれだ。

風俗と一緒じゃん。

一方通行のセックス。

残るのは虚しさだけ。



味気も糞も無い、

独りよがりな二度目が終わると、

「ゆっくり寝ていってください」とキスされ、

イカ子は帰っていった。

手切れ金と言わんばかりの1万円札を置いて。



生まれて初めて、

ベッドが広すぎて寝付けなかった。